第75話 よその子と違う!個性なのか障害か?

 突然ですが、『普通』の定義って何だと思いますか?
 100人いて80人くらいが同じようなことをしたり、思ったりするのが
 『普通』ということなのでしょうか?
 それとも過半数、50人を超えていれば『普通』なのでしょうか?
 同じようなこと・・・と言っても全く同じということは、多分有り得ない
 と思います。
 じゃあ、どこまでが?!そう考えると『普通』と言うのは、とっても難しい
 定義のように思うのはカランだけでしょうか?

 息子は、そういう意味ではあきらかに『普通』ではないと思います。
 過半数には入らないタイプの子供です。
 でも、それは『個性』だとカランは思っています。
 その原因が生まれながらにして、脳の一部に障害があったから・・・
 だとしても、それは『個性』だと思っています。

 幼稚園に入るまで、リュウはちょっと落ち着きがなくて、電車の中で
 走り回ってしまうような子供でした。
 他の子はあまり走ってないけどな・・・でもまだ小さいと言うことで
 世間の目もあまり冷たくはありませんでした。
 「元気な子だねぇ」の一言でで済まされていました。

 幼稚園に入ると、リュウの『個性』は目立つものとなりました。
 例えば他の園児たちが教室で工作をしていても、リュウは1人で園庭で
 遊んでいたりしました。
 担任の先生は新任で若かったこともあり、リュウの扱いに困っていたようで
 「とにかく様子を見に来てください」
 と何度も電話で呼び出されました。
 確かに幼稚園でのリュウは、先生から見たら『手に負えない子供』でした。
 
 そんなリュウの様子を見るだびに、カランもだんだん心配になっていき
 育児書などで調べて見ると、ひっかかる症状の名前がありました。
 それが『自閉症』との初めての出会いでした・・・。
 

タグ:自閉症
posted by カラン | 日記


第74話:出席できない入園式

リュウは家ではまったく手のかからない子供でした。
 なぜなら好きなことに熱中していると、いつまでも1人でおとなしく遊んで
 いたからです。
 言葉の発達が遅いなぁとは思っていましたが
 「男の子だし1人目だから、そんなものよ〜」
 という周囲の言葉を信じていました。
 ところが幼稚園に入園すると、リュウと周りの子供たちとの違いがハッキリ
 見えてきました。
 
 忘れられない入園式。
 自閉症の子供達は、新しい環境や今までと違うことに拒否反応を示すことが
 多いのですが、やはりリュウもそうでした。
 (この頃はまだ自閉症の自の字すら認識していませんでしたが)

 まず幼稚園の敷地内に入ることが出来ませんでした。
 入り口の木の幹にしがみついて
 「行かない。入らない!!!」
 と入園式の間中、頑として動きませんでした。
 見かねた先生が
 「お母さんだけでも中に」とおっしゃってくれましたが
 息子のいない入園式に出ても仕方ありません。
 無理やり着せた制服姿のリュウと、スーツ姿のカランは途方に暮れました。
 (リュウの場合、着慣れていない洋服にもこだわりがあり、新しく買った服
  靴などは、なかなか着たり履いたりしてくれませんでした。)

 そしてその頃、物心のついてきた妹のハルは2歳前。
 リュウの成長と比べると、ハルは歳相応に成長していました。
 そうして夫の中では、成長の発達の遅いリュウに対する苛立ちと
 ハルに対する愛情との溝がだんだんと深くなっていきました。


タグ:育児 自閉症
posted by カラン | 日記


第73話:夫の蹴りが3発!息子のお腹に

 待望の第2子はカランの希望通り、女の子でした。
 第1子のリュウの時の辛い難産とは逆に
 「生まれるのは夜中ですね。」という先生の言葉を裏切って
 夜の7時に娘、ハルは生まれました。
 『すぽんッ!』と音がするくらいの安産で、出産後歩き回って
 「カランさん!何歩いてるんですかぁ!ダメですよ。寝てないと。」
 と看護婦さんに叱られたほどでした。
 
 産後の経過もよく、夫は育児にも協力的でカラン家は一見幸せそうに見えた
 時期でした。
 ハルが生後1ヶ月の頃、事件は起きました。
 1ヶ月検診の後、夫はリュウを連れ私はハルを抱きコンビニに寄りました。
 ほんの少し先に夫がリュウとコンビニに入り、後からカランが入ると
 信じられない光景が・・・!!

 夫がリュウのお腹の辺りを蹴飛ばしていたのです。
 カランが見ていただけでも3発、リュウのお腹に蹴りが入っていました。
 リュウはコンビニの床に倒れた状態で、それでも夫はリュウを蹴りました。
 「ねぇ!何してるの!リュウが何かしたの?!」
 一瞬呆然としたものの、凄い剣幕のカランの声に夫は驚いた様子で
 少しばつが悪そうに
 「さっきもトイレに行ったのに、またトイレトイレってしつこいから…」
 と答えました。

 「ねぇ、それって蹴るほどのことなのかなぁ・・・」
 カランがそうつぶやくと
 「ごめん、オレが悪かったよ。」
 と謝りました。
 
 でも謝っても許されることじゃないですよね。
 カランはその日の夜、どうしても許せなくて納得できなくて夫に言いました。
 「ねぇ、どうしても昼間のこと私は許せない。もしまたこんなことがあった
  ら、もう一緒には暮らせない・・・。」
 泣きながらカランが訴えると、夫はカランを抱き寄せて
 「ごめん、ごめん、本当にすまなかった、ごめんな。」
 と言って泣いて謝ってくれました。

 そしてその時は、まだ小さなハルがいたこともあり、家族であり続ける道を
 カランは選んだのでした。
 でもその道は間違っていたのかもしれない・・・。
 その時別れていれば、リュウはそれ以上辛い思いをしなくて済んだのに。
posted by カラン | 日記


第72話:義理の子。実の子。

 妊娠した時から徐々に、夫の中に占める子供への愛情は息子より
 まだ見ぬ娘へと向いてように思います。
 お腹の大きいカランが横になっていて、その横でわざとではないのですが
 転んでしまった息子に
 「危ないだろう!!!」
 いつもよりも強い語気に、リュウはきょとんとしていました。
 カランもその頃は、妊娠中の自分とお腹の中の娘への愛情だとばかり
 思っていましたが、この頃からすでに夫の中には義理の子と実の子への
 愛情の隔たりが出ていたのだと思います。

 一番心配だったのは、出産のための入院でした。
 娘が生まれた時、リュウは3歳7ヶ月。まだまだ甘えたい年頃でした。
 でもお兄ちゃんになるという自覚からか、まだ完璧ではなかったオムツが
 きちんと取れたのはこの時期でした。
 でもそのオムツはずしに成功したことと、徐々に目立ってきた自閉症の
 特徴(この頃はまだ自閉症との診断はされていませんでしたが)が
 夫への苛立ちを駆り立てたのでしょう。
 
posted by カラン | 日記


第71話:夢の別居新生活♪

 夢の別居新生活は、5月から始まりました。
 毎朝納豆とたくわんと味噌汁という、姑伝統の定番朝ご飯にも別れを告げ
 自由な生活が始まりました。

 はじめの頃は夫が仕事に行くのさえ寂しくて
 帰ってくるのが待ち遠しい日々でした。
 結婚前からカランは女の子の赤ちゃんが欲しいと思っていたので
 子作りに一番燃えていた(//▽//)時期でもありました。
 でも不思議と欲しい欲しいと思っていると出来ないもので
 (欲しいと思ってないときには簡単に出来ちゃうのに!)
 娘が誕生したのは翌年の6月でした。

 その3カ月前のこと。
 透析をしながらも生き長らえていたカランの父が急に亡くなりました。
 大きなお腹をかかえ夫と母と兄と息子とともに病院へ向かうと
 父はもう青く冷たくなっていました。
 冷たい娘だと思われるかもしれませんが、父の姿を見たとき
 カランは悲しさよりも先に気持ちが悪くなり床に座り込んでしまいました。

 お腹に赤ちゃんがいるせいだろう、無理をするなと
 皆はカランを病室の外で休ませてくれました。
 人は死ぬとこんなにも青く冷たく硬くなってしまうんだという事実が
 ものすごく怖かったです。

 でも現実には悲しんでいる暇も怖がっている暇もなく
 お葬式の手配をしなければなりませんでした。
 実家はお金がなかったので、夫が出してくれることになりました。

 でもそのお金すら、後にカランは請求されることになるのです………。
タグ:別居
posted by カラン | 日記


第70話:別居中・・・姑からの電話

 実家の母と兄は、結婚1ヶ月で戻ってきたカランに「情けない」だとか
 冷たく言ったりはしませんでした。
 むしろリュウに対して「変」と言う姑や舅に対し
 「結婚前と話が違う」と憤ってさえいました。
 
 するとある日。母や兄のいない時間を狙ったかのように
 姑から電話がかかってきました。
 「本当に申し訳ないことを言ったわ。謝るわ。確かにリュウちゃんの事は
  私たちが悪かったわ。でもね、私だって色々あったのよ、嫁に来た時は
  ・・・・。」
 そして延々と姑の嫁時代の苦労話を聞かされて・・・( ̄□ ̄;)!!

 「でもね、だからって何も言わずに出て行くのは筋じゃないでしょう?
  せめてそのことは、あなたが1つ利口になってお父さん(舅)に
  謝ってくれないかしら?
  そうしないとあの人、納得できない人だから・・・・。」
 そう、姑は舅に逆らえない人なのです。

 1つ利口になって・・・って、利口になんかなりたくもないわ!!!
 と心の中で思ってはいましたが、当時はまだ夫のことが好きでしたから
 うまくやっていくしかないと舅に謝りに行くことにしたのです。

 でも別居は諦めませんでした。
 これ以上一緒に暮らしたら、私はノイローゼになってしまう。
 それくらいに夫の実家が嫌いでした。
 
 ちなみに今のカランなら、当時よりも精神的にパワーアップしているので
 同居しても負けないかもしれません(笑)
 ・・・とは言ってももう結婚も同居もする気はありませんが。
 ・・・って相手もいないくせに!(苦笑)
 
タグ:別居
posted by カラン | 日記


第69話:別居決意の一言「この子ちょっと変」

 この頃のリュウは、2歳だと言うのに言葉も少なく
 「ワンワン」「お母さん」などの1語文を話すのが精一杯。
 喉が渇けば「飲み物ちょうだい」ではなくてカランの手をひっぱって
 冷蔵庫に連れて行く・・・そんな意思表示の仕方をする子供でした。
 出かければ落ち着きがなく、電車の中でも走り回る
 自分の思い通りに行かないとかんしゃくを起こしたり
 カランがいないとパニックになったり・・・・。
 ただ好きなビデオを見たり好きな遊びをしていると、とても集中するので
 むしろ家の中では手のかからない子供でした。
 今思うと、こういう特徴が自閉症の象徴的な行動だったのです。
 ただ、まだこの頃のカランはリュウが『自閉症』だとは
 夢にも思いませんでした。

 姑が気を使ってリュウに話しかけると、ちぐはぐな答えしか返せない。
 聞いているのか聞いていないのか、質問に答えもせず遊んでいたり・・・。
 そんなリュウを見て姑が
 「この子は、ちょっと変よね・・・。」
 と舅に言ったのです。
 「そうだねぇ、ちょっと変だよなぁ。」
 と舅も答えました。

 『ちょっと変』何気なく言った言葉なのでしょう。
 でもカランにとって、リュウは大事な宝物でした。
 辛い経験を乗り越えてそれでも生んだ大事な愛しい子供です。
 それを『ちょっと変』で片付けてしまう姑と舅。
 もし本当の孫だったら、そんなこと言うでしょうか?
 言うはずがない・・・そう思いました。
 カランは悲しくなりました。
 
 「自分の孫のように可愛がりますから」
 結婚前、確かにカランの両親にそう言っていたじゃないか!
 姑も舅も、ただ藤崎家の嫁が欲しかっただけ・・・。
 どうしてこんな家に嫁に来ちゃったんだろう・・・。

 でもそれでもこの頃は、まだ良かったんです。
 夫はそんな姑と舅の話を聞くとすぐに
 「無理して一緒に暮らすことないよ。別居しよう。取りあえずカランは
  一度実家に帰っていたらいいよ。」
 そう言ってすぐにカランを実家に帰らせてくれました。

 夫がこの時のままだったら、カランは離婚しなかったでしょう。
 この頃は、本当に優しい夫でリュウの義父でもありました。

 でも夫の本当の姿が、カランにはまだ見えていないだけだったのです。
 
posted by カラン | 日記


第68話:家計も通帳も姑が・・・

 姑と一緒に地元のスーパーへ買い物に行ったときのこと。
 その日は1,000円買うと50円の商品券がもらえる特売日でした。
 レジで清算を済ませると、姑の手には3枚ほどの50円券が。
 「これ、カランさんにあげるわね。好きなもの買って頂戴」
 買って頂戴・・・って150円ですよぉ。
 子供のお小遣いじゃないんですから(^_^;
 まぁ、でもくれるって言うのを頂かないわけにもいかず
 「あ、ありがとうございます。」
 とにこやかに受け取ったカラン。

 結婚前から、結婚後は姑に息子を預けパートに行かせてもらえる約束が
 「子供にはお母さんが一番よ。」
 という姑の強い勧めで専業主婦に。
 カランは夫の収入のごく一部を食費として渡され、通帳は姑が管理。
 夫は
 「おまえも働けば、好きなものくらい買えるのにな。」
 と一言。
 つまりカランは働かない限り、自分の欲しいものや好きなものは
 一切買えないのだという事実に直面したわけです。

 実はカランは恥ずかしながら、かなりの珈琲とチョコレート中毒です。
 お酒は飲まずにいられても、珈琲とチョコレートは我慢できないのです。
 でも嫁いだ先は、歳取った姑と舅との同居家庭。
 3時のお茶は、緑茶にまんじゅうや羊羹。(嫁の分もあるだけマシですね)
 正直言って、珈琲とチョコレートが恋しかった(^_^;

 こっそり息子と公園でチョコを食べるしかなかった同居嫁生活。
 そんな生活、実は1ヶ月しか続きませんでした。

posted by カラン | 日記


第67話:キッチンで祝儀袋の中身をチェック

 カランの気はすすみませんでしたが、姑の希望で姑の妹たちを呼び
 私たちの結婚のお披露目をすることになりました。
 「あら、お子さんがいるのねぇ。可愛らしいわねぇ」
 その言葉の裏に、どうしても『子連れなんて』と思われているのでは
 ないかと感じてしまう、カランの弱さがありました。

 「あ、そうそうこれ。少しだけどお祝いね。」
 そう言って姑の妹たちは、次々とお祝儀を夫に渡しました。
 「ありがとうございます」
 そう言うと夫は、そそくさと姑のいるキッチンへ。

 ちょうどキッチンに用のあったカランは、驚く光景を目にしました。
 「いくら入ってた?それは誰の?」
 夫と姑は祝儀袋の中身をチェックしていたのでした。
 頂いたその場で、そこにまだお客様がいるのに中身をチェックするなんて
 カランの実家では考えられないことでした。
 普通しないですよね?
 『中身で出す料理に差をつけるのか?』そんな風に感じました。

 お金に細かい・・・そんな様子がこの出来事でも明らかに。
 これから先、一緒にうまくやっていけるのかなぁ?
 カランは不安になりました。
 
                          
posted by カラン | 日記


第66話:新婚旅行は日本のハワイ

 ケチンボ一家の嫁生活2日目。新婚旅行に出かけました。
 結婚前に夫から
 「新婚旅行はどこがいい?」
 と聞かれて、費用が夫持ちのこともあり海外は遠慮して
 「東武ワールドスクエアか、ディズニーランドでホテルに泊まりたいな」
 と答えたカラン。
 ・・・ですが夫は『東武ワールドスクエア』にも『ディズニーランド』にも
 まったく興味なし(^_^;
 
 「常磐ハワイアンセンターはどうだ?」
 それを言うなら、今はスパリゾートハワイアンズでしょ!と思いながらも
 「うん、いいよ。」
 と答えるしかなかったカラン。
 今思えばこの頃から、夫は自分の興味のあるところへしか
 遊びに連れて行ってくれなかったけ(苦笑)

 だったら「どこ行く?」なんて聞くなよ〜!と思いつつ
 やっぱり子連れであることや、結婚式の費用のことなどで
 夫に負い目を感じていたのでした。
 負い目を感じながら結婚するなんて、やめた方がいいです!(断言)
 結局自分も相手も幸せになれないと思います。
 負い目=我慢=我慢が溜まって=爆発=離婚
 そうなってしまわないように。

 そしていざ『スパリゾートハワイアンズ』への新婚旅行。
 カランは日本一の露天風呂を楽しみにしていましたが、夫は
 「オレは温泉好きじゃないから」
 と言って入りませんでした。
 普段と違うことが苦手な息子を連れて、露天風呂に行く勇気もなく
 かといって、露天風呂に入らない夫に息子を預けるわけにも行かず・・・
 『だったら何でスパリゾートハワインアンズにしたのよぉ!』と
 心の中で憤りながら、結局温水プールに入っただけの新婚旅行でした(^_^;
 
posted by カラン | 日記


広告


この広告は60日以上更新がないブログに表示がされております。

以下のいずれかの方法で非表示にすることが可能です。

・記事の投稿、編集をおこなう
・マイブログの【設定】 > 【広告設定】 より、「60日間更新が無い場合」 の 「広告を表示しない」にチェックを入れて保存する。